①ストラヴィンスキー:《ペトルーシュカ》第3楽章
②プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ第7番
③ヴェーベルン:ピアノのための変奏曲
④ブレーズ:第2ソナタ

マウリツィオ・ポリーニ(ピアノ)
録音:1971年.1976年.1977年

18歳でショパン・コンクールに優勝し、その後研鑽を重ね、満を持してリリースされたデビュー録音です。初出のLP2枚分をまるまる収録。レコード芸術「不滅の名盤ー究極の100タイトル」に選定されています。若きポリーニの圧倒的かつ完璧なピアニズムを堪能できます。

特にペトルーシュカとプロコフィエフのピアノ・ソナタ第7番の2曲は、1960年のショパン・コンクールに優勝後、11年の沈黙の時を経て、アルバム・デビューを果たした有名なアルバムである。デビュー・アルバムにこの2曲を選択したところがとても面白い。この2曲は、ピアノという楽器の表現力の極限まで知らしめてくれるような傑作だと思っている。実際この演奏を聴いて、一体何人で弾いているのか、あるいはオーケストラを聴いているようだ、と思うのは無理のないことだと思う。そういうアルバムはそうは存在しない。その後のポリーニのディスコグラフィーを見てもこの曲は特異な存在だと思う。ポリーニの若々しさを感じられる点でも数少ない曲である。そしてポリーニの演奏で絶対に外せない一枚だと思う。

冒頭に置かれたストラヴィンスキーの『ペトルーシュカ』からの３楽章で、その研ぎ澄まされた感性の迸りと恐ろしいほど完璧なメカニズムで若き日のポリーニが圧倒的な演奏を披露した一枚。このＣＤに含まれているヴェーベルンのヴァリエーションやブーレーズのような、難解な理論の音楽として敬遠されがちな作品を、ピアニスティックな魅力ある小品に昇華する高度な音楽性と、鍵盤上における切れ味の良さは彼ならではのものだ。それはあたかもプリズムを通した太陽光線が鮮やかに色彩化するのをまのあたりにするようで、予備知識を持たない私達にも新鮮な驚きと感動を与えてくれる。

国内盤【新品未開封】16

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