レスピーギ
①交響詩"ローマの松"
②交響詩"ローマの噴水"
③交響詩"ローマの祭り"

指揮:リッカルド・ムーティ
フィラデルフィア管弦楽団
録音:1984年

ムーティの最高傑作とも言える、熱き愛と心がこめられたローマが謳われる1枚。鮮やかな色彩と躍動感溢れるこのレスピーギの代表作3曲は近代オーケストラの傑作であり、イタリア生まれのムーティにとってはかけがえのない作品。名門フィラデルフィア管とのコラボレーションにより、彩り鮮やかな音の万華鏡が展開されています。

レスピーギのローマ三部作で、不滅の名盤と言われてきたのはトスカニーニ盤であり、もちろん一聴の価値はありますが、モノラル録音のハンデがあります。管弦楽の醍醐味を満喫するにはやはり鮮明なステレオ録音で聴きたいところです。となれば、このムーティ盤かデュトワ盤が第1候補に上がるでしょう。ムーティ盤は彼の最高傑作と言われるほどの名演で、ストコフスキーとオーマンディから継承された絢爛豪華なフィラデルフィア・サウンドが最高です。

とにかく素晴らしい。録音当時まだ若かったムーティのイタリア人気質と情熱、職人集団フィラデルフィア管弦楽団の豪華絢爛な明るいサウンドが、イタリアの作曲家レスピーギの「ローマ三部作」を「これ以上は不可能」と言えるほど見事に奏であげ、超のつく名演奏を繰り広げる。アメリカ・オケの中でも最も音量の大きなオケと言われることもある、フィラデルフィア管弦楽団は幅広いダイナミクス・レンジで、かなり大きな音までだすが、まだ余力があることがわかる余裕の響きで、力みのない、結果、濁りのない、澄んだサウンドで、「松」、「噴水」、「祭り」を華麗に演奏する。録音も優れていて、家のステレオでも十分にホールで聴いているかのような臨場感がある。それぞれの曲、楽章のテーマの「描写」も素晴らしく、聴いていて、情景が目の前に広がるような感じ。オーケストラ芸術の醍醐味を「味わう時間」を与えてくれる演奏だ。

国内初期盤【黒天使盤】帯無し、盤面傷無し
プラケースすれあり　11

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