J.S.バッハ　4枚組
平均律クラヴィーア曲集（全曲）
48の前奏曲とフーガ
disc1～2
第1巻　 第1番BWV.846－第24番BWV.869
disc3～4
第2巻　第1番BWV.870－第24番BWV.893

グレン・グールド（ピアノ）
録音：1962年〜1971年

バッハのゴルトベルク変奏曲の大ヒットによって一躍その名を高めることになったこともあってか、バッハはグールドにとって常に特別な存在であり続けました。その独特な解釈は、粒立ちのはっきりとした音と、思索的な深まりを感じさせる音を使い分けた見事なもので、グノーのアヴェ・マリアに使われておなじみとなった美しい前奏曲で開始される「平均律クラヴィーア曲集」でも、そうした特性がよく活かされており、48の前奏曲とフーガの組み合わせから浮かび上がる音楽の深まりと高まり、存在感が圧倒的です。

格調の高さを保ちながらも、随所にグールド特有の音の透明感と抒情性が散りばめられた美しい演奏。テンポの速い曲ではきらめくようなリズムを刻み、テンポのゆったりとした曲では比較的長めの音で優雅で美しい旋律を奏でています。演奏は、聴衆の為ではなく、ましてや演奏者の為ではない。作曲者の魂の再現と言うのが一番近い。その意味で、求心的とも言えるグールドの演奏は比類なく素晴らしい。グールドの天才的な運指と、この上なく繊細で明瞭なタッチは他のグールドのバッハ演奏と同様、グールドの最大の美点となっています。どんなに美しい曲でも甘ったるくならないのもグールドならでは。

バッハ平均律はチェンバロ演奏など色んな演奏家の物を聴いてきたが、このグールドの演奏はどの演奏家よりも独創的で曲に対し新しい発見もあったりで新鮮味がありとても良かった。グールドの演奏は通常の演奏にくらべ極端にゆっくりや速い演奏もあるが、又それが曲の構造が透けて見える事もあり素晴らしい。じっくり聴くのも良し、BGMとして流すのも良しと聴いていて飽きが来ないです。

「平均律クラヴィーア曲集」のピアノによる演奏の王座に君臨する名盤です。もちろん2017年刊行の名曲名盤500では第1位に選定されています。不滅の名盤1000にも選定されています。

輸入盤、盤面傷無し 26

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